地鎮祭とは?

「ああ、これから家を建てるんだな〜」という予定地に、
なにやら神主さん風の人が来て儀式をしている。
祭壇にお供えらしき物も並んでいるんだけど?

 

・・・そんな光景をご覧になったことはありませんか?

 

あれが、いわゆる「地鎮祭」
大地を司る「産土神様」と「大地主神様」に対して

 

「ここに家を建てさせていただきます」

 

と報告し、お許しをいただくための儀式です。

 

基礎工事が始まる前に執り行われる式で、
これからの工事の無事を祈るという意味も込められています。

 

最近は省略するケースもあるようですが、
一方で「神様に断りもなく土地を掘り起こすと祟りがある」
なんていう怖い言い伝えもあります。

 

家相も大事ですが、

 

土地のエネルギーが人の運気に与える影響を軽く見てはいけません!

 

工事中に事故が起こったり、新築後に悪いことばかり起こったり・・・
そうなってから「あの時、儀式をやっておけば良かったのに」
と後悔しても遅いのです。
「迷信だ」と言ってしまえばそれまでですが、
古くから続いてきた伝統は大事にしたいですね。

地鎮祭のスケジュールをざっくりと確認!

地鎮祭のだいたいの流れは次の通りです。

 

@ 開式の辞
「これから地鎮祭を始めますよ」という告知です。

 

A 修跋の儀式
参列者やお供え物のお祓いをします。

 

B 降神の儀式
土地の神様をお迎えします。

 

C 献饌
神様にお供え物を献上します。(お酒とお水のフタを外す。)

 

【お供えもの】

  • 清酒 一升
  • お米 一合
  • 塩 一合
  • 水 一合
  • 海の幸 (鯛、昆布、するめ)
  • 山の幸 (季節の果物など)
  • 地面の上に成る野菜 (トマトやナスなど)
  • 地面の下にできる野菜 (根菜)

 

D 祝詞奏上
神様に工事の安全と家の繁栄を祈願します。

 

E 清祓い
四方をお祓いして土地のお清めをします。

 

F 刈初め儀
設計者が鎌で忌み砂の草を刈ります。

 

G 穿初めの義
施主が鍬で砂を起こします。

 

H 土均し
施工者が鋤で砂をならします

 

I 鎮物埋納の儀
鎮め物を納めます。

 

※F〜Iを「地鎮の儀式」といい、それぞれの人が
「エイ、エイ、エイ」という掛け声をするのがちょっと面白いです・・・。

 

J 玉串奉奠
神様に玉串を奉納し拝礼、祈願。

 

K 撤饌
お酒と水のフタをして、お供え物を下げます。

 

L 昇神の儀
神様にお帰りいただきます。

 

M 閉式の辞
地鎮祭の終了を告げます。

 

N 神酒拝戴
神様にお供えしたお酒などをいただきます。

 

 

儀式の手配は、ほとんどの場合、
ハウスメーカーさんが行ってくれるようです。
ただ、施主が用意すべき物もありますので要確認!

 

ちなみに、地鎮祭にかかる費用は以下の通りです。
(地域によっても異なります。)

 

  • 初穂料 2〜5万円
  •  

  • お供え物 5000円〜1万円程度
  •  

  • 神主へのお車代 5000円程度

上棟式とは?

さて、家づくりに関わる儀式としては、もう一つ「上棟式」があります。
こちらは、棟木(家の屋根と屋根が交わる水平部分)を上げるのを祝うもの。
いわゆる「餅まき」と呼ばれる儀式で、
これまた、工事の無事と家の完成を祈願するための儀式です。

 

私が子供の頃は、近所で上棟式があると友達を誘って出かけて
紅白のお餅&5円玉をたくさん拾って大はしゃぎしていましたが
(家に帰ったらパーカーのフードにたくさん入っていて
妙に嬉しかったのをよく覚えています!)
最近はこの儀式も省略するお宅が多いようです。

 

こちらも、ハウスメーカー側があれこれサポートしてくれるはずですが、
やはり施主が準備すべき物があります。
内容はだいたい地鎮祭と同じですが、
お餅をまく場合はその準備も必要です。

 

地域によって違いがありますので、
メーカー側に確認・相談の上で準備を進めましょう。

 

儀式の流れも、以下のように簡略化されているケースが多いそうです。

 

 

@ 棟梁が、棟木に飾り物(吹き流し等)を上げる。

 

A 祭壇に飾り物、お供えを上げる。

 

B 建物の四隅の柱に水・塩・米・酒を撒いてお清めをする。

 

C 棟梁 → 施主 →関係者の順に祭壇に二礼二拍手一礼で無事を祈願する。

 

D 餅まきをする。

 

 

このような簡略バージョンでも、費用は約20万円前後。

 

「えっ、そんなにかかるの?」と驚かれた方も多いかもしれません。
実はこの中には、家づくりに関わった方々への「御祝儀」が含まれています。

 

誰に、いくら渡すのか。気になりますよね!?

 

これに関しても、厳密な決まりはありません。
「御祝儀はナシ」と決められているハウスメーカーもあるくらいですから・・・。

 

ただ、「ここまで頑張ってくださってありがとうございます。」
「これから完成までも、よろしくお願いします。」
という気持ちをカタチにするには、やはりお金がわかりやすい!
高額でなくとも、できる範囲内でいくらかでもご祝儀を包んだほうが
自分の気持ちの上でもスッキリするのではないでしょうか。

 

ちなみに、私の実家で家を建てた時に包んだご祝儀は以下の通りです。

 

  • 棟梁へ 10000円
  • 大工さん、その他の職人さんへ 5000円
  • 営業さんへ 5000円
  • 現場監督さんへ 5000円

 

これだけでも10万円近くかかったそうです。

 

「費用削減のために省略したい・・・。」というお気持ちもわかりますが、

 

この儀式には関係者への感謝の意味も込められています。

 

家は多くの人々の尽力の元に完成するものですから、
「おかげさまで」「ありがとうございます」
という謙虚な気持ちをカタチにした表すことはとても大切なことです。

 

どんなに家相の良い家を建てたとしても、
人間、感謝の気持ちを忘れるとロクなことが起こりませんよ。