私たちの生活と強く結びついているもの

マイホームを建てよう!と胸をワクワク躍らせながら
あれやこれやと情報収集をされているみなさん。

 

水を差すようで申し訳ありませんが、
「新居に引っ越してから悪いことばかり続く」
「家を建ててから、体調がすぐれない」
「朝、起きられなくなった」
「ローンでマイホームを建てた直後にリストラされた」
という不吉なケースも多いことをごご存知でしょうか?

 

一つの原因として考えられるのは、「家相」。
家相とは、「家」の「相」=物の外見。状態。
人間の「人相」が運勢に影響を与えるのと同じように、
家相もまた、少なからず住む人の“未来”を変える力を持っているのです。

 

例えば、口角が下がってどんよりと暗い顔つきをしていると
周りから「暗い人」「とっつきにくい人」「話しかけにくい人」
と、ネガティブな捉え方をされることが多くなり、
根も葉もない陰口をたたかれたり
仕事で正当な評価をしてもらえなかったり・・・。

 

その人の本当の性格がどうであれ、
見た目=人相で判断される部分は非常に大きいものと推測できます。

 

家も同じことで、日当たりが悪くて室内が暗かったり、
間取りの関係で家中がトイレ臭かったりすると、
たとえそれが念願のマイホームであっても
その家を心から愛することができなくなってしまうでしょう。

 

家相に関してはあれこれ難しい理論がありますが、
ベースにあるのは

 

「その家は、居心地が良い家なのかどうか?」

 

ということなのです。

私たちは「生かされている」存在である

家相は、中国から日本に伝来した
風水や陰陽五行の考え方をベースに
日本で作られた学問です。

 

江戸時代には、今でいうところの
「建築基準法」のような位置づけだったそうで、
家作りの大きな指針となっていたのだそうですよ。

 

日本の気候や文化に根差した思想であるため、
若い世代の方にとっても受け入れやすいのではないでしょうか。

 

古来、日本には

 

「身の回りのあらゆる物に神様が宿っている」

 

という考え方がありますが、
家相のベースにもこの思想が生かされていると言えるでしょう。

 

家の日当たりを重視するのは太陽の神様の恵みを受けるため。
キッチンの風通しや方角にこだわるのは
大地の恵みである食材を大切にするため。
地相の良し悪しを重視するのは、大地のエネルギーを得るため。

 

日当たりが悪い部屋だと、朝、起きられませんよね?
西日で暑いキッチンは、野菜や果物が早く傷みますよね?
地盤が弱い土地では、家族の生活もさることながら
家そのものを支えられるかどうか不安ですよね?

 

・・・このように考えてみると、

 

「私たちは大自然の中で生かされている存在である。」

 

という謙虚な姿勢が見て取れます。

 

この世界を作った大きなものの力から見れば、
私たち人間の存在はあまりにも小さく、非力。
だからこそ、手探りで
「どうすれば大自然のエネルギーをいただけるのか?」を追求し、
与えられた恵みに感謝しながら、歴史を紡いできたわけです。

「縁起担ぎ」のような側面もある

家相に関する雑誌の特集記事やWEBサイトを見ていると、
「建物に出っ張りがあると、運気が上がる」
逆に
「欠けがあると、運気にも不足が生じる」
という記述もあり、ちょっと縁起担ぎのように感じられる部分もあります。

 

しかし、本来は単純な家の「ありさま(相)」だけではなく
世帯主の生年月日や土地の相と合わせて良し悪しを判断するもの。

 

「家」「人」「土地」の3つの相を総合的に観ることで
住宅が持つ吉凶をより正確に判断することができるのです。

 

 

また、家相学の全盛だった時代(江戸時代)と現代とでは、
住宅事情(建物の構造、機能性、家族構成)もかなり変わっているため
伝統的な家相学の理論が必ずしも当てはまらない部分もあります。

 

例えば、現代の家には性能の高い換気システムがついていますので、
「家中にトイレのニオイが蔓延する」なんてことはありませんよね。
日当たりの問題も、窓や照明でどうにでも克服できます。

 

伝統的な家相学の知識を鵜呑みにするのではなく、
あくまでも「参考」として、
現代の住居にも生かせる部分を探すくらいのスタンスがちょうど良いでしょう。

 

  • 住む人にとって居心地が良いこと
  • 家族が健康に暮らせること
  • そこに住む人みんなが幸せであること

 

なにより大事なことは、この3つです!
あまり頭でっかちにならず、自分が身体と心で感じること
“感覚”を大事にしながら
臨機応変に家相学を取り入れていきましょう。